グリザイアの果実感想

この作品はFrontWingの設立10周年を記念して作製された作品。

このブランドとしては自分はプレイ2本目。

 

各ヒロインのテーマやタイトルの意味は下記記事参照。

ネットで話題になった『グリザイアの果実』が2月25日発売! フロントウイング代表に製作の経緯を聞いてみた – ガジェット通信  

主軸としてはヒロインの救済。

そして主人公が自分が生まれてきたことにどのような意味を見出すのか。

そこを楽しみにしてプレイしていくといい。

攻略順は特に考えないで天音を最後に持っていき残りは選択肢通りにしていけばいいかなと。

自分としては

 

マキナ→幸→みちる→榊→天音順で

 

なぜこの順番かというとマキナはどちらのENDにしても救いが少なくこのゲームの世界観・衝撃具合を知るにはちょうど良い素材だから。

 

幸編はマキナの前菜を受けてのスープ、魚料理つまりは段々重い話を読んでいくよと覚悟を決めるためのルートだと思った。

TRUEはまさにスープの如くズズッとイケたけどBADはなかなかにパンチの効いた話だった。

自分のトラウマを主人公にも味わわせる幸さん最強っす。

 

みちる編はBADは自分が愛した女が廃人になって帰ってくるとかどんなトラウマゲーだよ…とズシンとくるこれはまさしく第一の肉料理。

TRUEは続編で特殊系3P来るんじゃねーのグヘヘと思わせるような正にパラレルなENDでそれまでの不快な気分を一新させるソルベの機能を果たしている。(現実には無理な二つ同時な3P好きな筆者の個人的見解です)

 

榊ルートは誰が為に箱庭はあるって感じでこのゲームの主要を担ってるはずなのに

そこまで盛り上がることもなく、全キャスト総出演で活躍し大団円のはずなのにさっぱりしているこれは第二の肉料理そのもの。

NORMALのラストは噛み続けたガムみたいに味も噛み応えもないものだったけど

それまでの榊のデレっぷりの由美子hshsという名のフィンガーボールがあるので無問題。

 

ラストに来るは満を持しての天音編。

このルートはTRUE、BADともによくできててBADはうみねこのローザ無双を彷彿させる獅子奮迅の活躍による自分の中にある罪の意識、ここでは一姫を置いて逃げたという罪悪感の昇華が行われる。

よく冷えたイチジクをパカッと割ったもの(決して潰したものではない)を食したかの様なさっぱり感。デセルとして申し分ない。

そしてTRUEは今まで食べたもので汚れた口をさっぱりさせるかの様なすっきりさを持っている。

物語を最期まで読ませると言うのはその作品が終わったことを読者に伝える方法としては最良であり素晴らしい完結だったと感想が簡単に口にすることができる形だと思う。

天音編のラスト、一姫の贈り物を受け取らないのが正解ってのが意外だった。

過去との断ち切りが必要とはいえその存在を全く忘れ、今現在ともにある雄二と現状の打破をすることを最上とするこの話しの流れは良かった。

 

またこのゲームの裏テーマとも言えるのではないかという

 

”ありがとう”

 

これを上手に言える子が天音の孫だけで、

最期に”空”を見上げ笑ってたということが全ヒロインの業全てを担いで行っちゃったような錯覚を覚えた。

 

最後にこの人の2828場面(おめかしした初デートの時)で

みちる「ねぇ、お腹すかない?

    ちょっとここらで、ねぇ?」

雄二 「時間も時間だし、多少長めの休憩を取るか」

みちる「はっ! うんうん、そうしよう! ご休憩、ご休憩!」

みちる「あそこがいい! ピクニックするならあそこ!」

雄二 「ピクニックはしないな。寮に戻って食事をとるんだ」

みちる「やだのやだの! そうじゃなくて、ほら、あそこでシート広げてお弁当のト      レーニングしましょう。ね? ね?」

なにこの可愛い子。あらやだ可愛い…

やだのやだの!の部分とかこのゲームのハイライトTOP10に入るね。

 

P.S

全ルート終えた後に考えてみると共通の中での雄二と学園長との人物評が

的確過ぎてそりゃ学園長も一目置くよな、と。

複数ライターということで矢張り主人公に統一感が出なかったことが残念。

機微の疎さの加減とか

自分の秘密を知らないうちに他人から他人に教えられてるのは気が良い物じゃないだろう(キリッ

って言ってたのに別のルートでは

JBから受け取った持ち出し禁止資料を読み

フム・・・なるほどって肯きながら他人の秘密の概要を知るのはどうなんだろうねって。